さて,今回は,脱水について書いて行きたいと思います.
介護職員の方々にとって,脱水というのは,普段耳にする事が多い言葉だと思います.しかし,脱水とは身体がどんな状態のことでしょうか?
脱水とは,身体の水分が少なくなることです.では,身体の中の水分の量はどのように決まるのでしょうか?誰でもわかることですが,水分の摂取量(以下,IN)と水分の排出量(以下,OUT)のバランスで決まります.体内の水分量は成人男性で体重の約60%,高齢者で53%程度と言われています.
IN-OUTのバランスによって,体内の水分量が決まることは既に書きました.
1. IN ≧ OUT = 体内の水分量は増加
2. IN ≦ OUT = 体内の水分量は減少
上記の1.の場合,水分のOUTよりINの方が多いので,体内の水分量は増加していきます.また,2.の場合は,OUTよりINの方が少ないので,体内の水分量は減少していきます.
水分の摂取は,口から摂取するのはわかると思います.では,人は水分をどのように,排出しているのでしょうか?
水分の排出は,尿や便で排出されたり,呼吸で行ったり,不感蒸泄(ふかんじょうせつ)で蒸発していったりします.
不感蒸泄は,平熱・室温28℃で,約15ml/Kg/dayと言われています.つまり.体重1Kg当たり,一日15ml排出されるということですね.つまり,体重65Kgの人が平熱で,室温28℃の部屋に居たら,一日当たり,975ml排出されることになります.(式は以下参照)
15[ml] × 65[kg] = 975[ml]
次は,尿です.尿はどのように作られているかというと,まず腎臓の中(糸球体というところ)で,血管から水分を濾過して,「原尿」というのをつくります.水分を濾過と書きましたが,「原尿」の中には,Naイオンなど電解質等も含まれています.
で,その原尿が尿細管という管を通る間に,99%が再吸収されます.一日約150[L]の原尿を作るので,一日当たり尿として排出されるのは,1.5[L]程度です.つまり,尿だけで計算しても一日1.5[L]の尿が排出されるので,1.5[L]/dayの水分は摂取しないと,IN-OUTのバランスが崩れて,IN≦OUTとなるので,脱水になってしまいます.
尿の量は,尿細管での再吸収の量で決まってきます.再吸収の量が多ければ,尿の量は減り,再吸収の量が少なければ,尿の量は増えます.
高齢者の場合,体内の水分量が少ないため,普通の成人の方より脱水になりやすいと考えられています.
と,今日はこれくらいで,終らせていただきます.
Youtubeプロジェクトがなかなか進まなくて,モヤモヤしてます(笑
グループホームきよす マネージャー 平林拓人
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